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【JR大和路線ガイド】
JR大和路線はJR難波と名古屋を結ぶJR関西本線のJR難波-加茂間の愛称で、今ではJR難波-加茂間はJR大和路線という名称の方がメジャーになっている。もっとも全国的に見ればJR関西本線の方がメジャーと言えるだろう。なお、関西本線は名古屋を起点にJR難波に至る路線で、JR難波発は上り列車となる。ここでは上りの起点JR難波からJR大和路線(関西本線)を紹介していく。大和路線の運転はJR難波発着を基本に、新今宮から大阪環状線に乗り入れ、大阪、天王寺へ向かう大和路快速が運転されている。大和路快速は加茂までの運転で、JR難波発着の区間快速はデータイムを中心に王寺から和歌山線の高田まで運転されている。普通はJR難波から柏原、王寺、奈良へ運転されている。2006年3月18日のダイヤ改正で急行かすがが廃止されて加茂以東から気動車列車の定期乗り入れはなくなった。
JR難波はかつては湊町の駅名だったが、1994年9月4日に現在の駅名に改称されている。1996年3月22日に地下化され、現在の姿となっている。駅は2面4線の構造になっている。現在のダイヤでは2面4線もの設備は不要だが、将来ここからなにわ筋線を造り、新大阪へ直通させる計画があるため、2面4線となっている。JR難波では地下鉄各線や近鉄、南海と連絡しているが、各線とも遠く、一番近い四つ橋線でも乗り換えは便利とはいえない。JR難波駅周辺は大型ショッピングセンターなどの建設が予定されていて大規模な再開発事業になるはずだったが、不景気と大阪ミナミの地盤沈下の煽りを受けて計画が遅れている。JR難波を出ると左にカーブしながら地下から地上に出る。右手から大阪環状線の高架が見えてきて高架を駆け上がると2面2線の今宮となる。今宮は大和路線、大阪環状線ともに高架化され、大阪環状線にも今宮駅ができ、ここで環状線に乗り換えることができるようになった。大和路線上りホームと大阪環状線外回りホームとはホーム上で乗り換えが可能になっている。また、上りホームの頭上に大阪環状線の内回りホームがある。今宮を出ると左にカーブして、頭上から環状線内回り線が大和路線上下線の間に下りてくる。南海の頭一つ高い高架線が見えてくると新今宮で、大和路快速や関空紀州路快速は新今宮手前の渡り線で環状線から大和路線に移る。
新今宮ではJR大阪環状線と接続しており、環状線が1,4番線、大和路線が真ん中2,3番線を使用し、上下線ともホーム上で乗り換えられる。同駅では南海本線、高野線、阪堺線とも連絡しており、南海線との乗り換えはJR難波寄りの階段を上がって改札を出ればすぐに南海の改札がある。鶴橋の近鉄ほどではないが、新今宮での南海との乗り換えは比較的便利な構造になっている。阪堺線との乗り換えは天王寺寄りの改札が便利だ。新今宮を出ると阪堺線と堺筋をアンダークロスして、左手にフェスティバルゲートを見ながら進む。阪神高速14号松原線がオーバークロスして左手に天王寺動物園が見える。このあたりで、環状線外回り線が大和路線上下線をオーバークロスして転線する。こうして線路別複々線となって、あべの筋がオーバークロスして半地下のような掘割の中天王寺駅に着く。大和路線天王寺駅は地平ホーム15〜18番線の2面4線を使用している。このうち16,18番線は主に阪和線直通の関空特急はるかや紀勢線特急、関空紀州路快速が使用している。天王寺では大阪環状線、阪和線と接続するほか、地下鉄御堂筋線、谷町線とも連絡しており、道路を挟んで南側には近鉄南大阪線のあべの橋駅もあり、ミナミでは難波と並ぶ一大ターミナルとなっている。
天王寺を出ると下りJR難波方面行側から阪和線への連絡線が分かれて行く。現在この連絡線を複線化する工事が進行しており、上り線側にも阪和線からの連絡線が建設される予定だ。環状線が左に大きくカーブして分かれて行き、高架の阪和線が環状線をオーバークロスして右カーブして、大和路線もオーバークロスして分かれていく。阪和線の下をくぐったあたりから、大和路線も高架線を駆け上がって行く。大阪女子高校を右手に見て、その向こうに近鉄南大阪線の高々架を望みながら高架線を進み、国道25号線の分岐点部分をアンダークロスすると2面2線の東部市場前となる。東部市場前は高架駅で、その名の通り中央卸売市場東部市場の最寄り駅となっている。同駅を出て、今里筋をアンダーパスすると左手にヤードが広がっている。これは東部市場に隣接している百済貨物駅で、城東貨物線経由などで貨物列車が運転されている。かつて1往復だけだが、天王寺を通り越して、環状線の境川信号所から大阪臨港貨物線浪速貨物駅まで貨物列車が運転されていたが、運転を休止してしまった。その百済貨物駅を見ながら高架線から地上へ下りて行き、国道479号線内環状線をアンダーパスして平野となる。平野はホーム2面4線の待避可能駅だが、構内配線は変形しており、下りJR難波方面の通過線にはホームがない。平野を出ると地上線を進み、平野川を渡ると左手に城東貨物線の単線が分かれて行く。ここから百済貨物駅の間は貨物列車が走る。配線上城東貨物線は大和路線の上り線にだけ線路がつながっているため、貨物列車は上下列車とも大和路線の上り線を走る。次の加美は2面2線の平凡な配線だが、外環状線が開業すると付近に外環状線の加美駅ができる予定だ。
加美を出ると将来外環状線が走る線路用地が左手から合流する。そして右手からは阪和貨物線が合流する。阪和貨物線は既に貨物輸送をやめてしまっており、臨時列車と117系による線路研磨列車が一日1往復走るだけだったが、現在はそれも休止している。外環状線用の広い用地と並行しながら進み、近畿自動車道と中央環状線がオーバークロスして、八尾市に入り、右手に広大な竜華操跡を見ながら久宝寺となる。かつては上下線の間に竜華操車場があり、上下線ホームがかなり離れて配置されていたが、現在は区画整理されて跡形はあまりわからなくなってきている。同駅は2面4線の橋上舎駅で、通常普通はここで快速と緩急接続を行っている。現在外環状線建設に絡んだ工事が進行中で駅の前後で工事が行われている。
久宝寺を出ると竜華操跡が収束して行き、しばらく広い用地の中を複線で走り、旧大阪中央環状線がオーバークロスすると八尾となる。八尾は2面2線の単純な構造だが、上下線の間に竜華操への引き上げ線の跡がある。八尾は乗降客が多いが、普通しか停まらない。その点で高架駅で準急が停まる近鉄八尾に比べて見劣る。もっとも近鉄八尾とはかなり離れており、競合関係としてはそれほど意識されていないようだ。八尾を出ると線路はほぼ真っ直ぐ進み、右手には八尾空港が広がっているが、住宅地の中を地上線で進むためよく見えない。次の志紀は2面2線の単純な配線で、同駅も普通しか停まらない駅にしては乗降が多い。志紀を出るとすぐに国道170号線(大阪外環状線)がオーバークロスする。柏原市に入り、左カーブしてホーム2面4線の柏原となる。柏原は待避可能駅だが、平野同様上りJR難波方面の通過線にホームはない。上りホームの奈良寄りからは近鉄道明寺線が発着しており、中間改札なしで乗り換えられる。
柏原を出ると左手には山が迫り、近鉄大阪線が並行し、右手には国道25号線と大和川が並行する。しばらくこの隘路を進み、近鉄大阪線がオーバークロスして左に分かれていき、しばらく走って橋上駅舎で2面2線の高井田となる。同駅は1985年に開業した比較的新しい駅だ。将来外環状線が開業すると同線にも地下鉄中央線との交点に駅ができるが、ここの駅名も地下鉄は高井田となっており、大和路線の高井田と全く同一名称となる。大和路線との直通電車も走る可能性が高く、同一名称を避けるために外環状線側で何らかの工夫がなされるものと思われる。高井田を出て左に右にカーブして大和川を渡り、トンネルを抜けてまた大和川を渡る。この辺りは大阪府内とは思えないような渓谷が車窓に展開される。右手に大和川、その対岸に国道25号線が並行して走り2面2線の河内堅上となる。同駅は大阪府内最後の駅だが、周りの風景は既に大阪府とは思えない自然が多いところで、駅構内は桜の木がたくさんあり、春には満開の桜の中を電車が走って行く。河内堅上を出ると大阪と奈良の府県境を行く。大和川を渡り、トンネルを抜けて奈良県に入り、明神山をトンネルで抜けて、国道25号線をアンダーパスして大和川を渡り、奈良県内最初の駅三郷となる。同駅は2面2線の単純な配線だが、よく見ると上り奈良方面のホームは待避線が設けられるような構造になっている。今のところ待避線の設置予定はないが、ここで普通が快速待避を行えばダイヤの編成が楽になるはずだ。三郷を出てしばらく大和川を並行して真っ直ぐ進み、再度大和川を渡って、左手から近鉄生駒線が近づいてきて、右手に旧王寺電車区の留置線群が見えて左にカーブしながら王寺駅構内に進入する。
王寺はJR大和路線、JR和歌山線、近鉄生駒線、近鉄田原本線が集結する奈良県西部の交通の要衝で、JRはホーム3面5線を使用し、広い構内を持っている。大和路線上り電車は1番線、下り電車は2,3番線を使用し、下りは快速と普通が緩急接続を行う。4,5番線は和歌山線ホームだが、大和路線から高田方面へ直通する区間快速は大和路線ホームから発着している。近鉄との連絡は生駒線が連絡改札を介しての乗り換えが可能で、1番線ホームのJR難波方の奥のほうに生駒線ホームがある。田原本線新王寺とは一旦改札を出てからの乗り換えとなり、あまり便利な乗換えとは言えない。
王寺を出ると国道25号線がオーバークロスして、和歌山線が右カーブして分かれて行き、近鉄田原本線がオーバークロスする。大和路線は大和川と並行して真っ直ぐ走り、大和川を渡ってさらに奈良盆地南部の田畑の中を真っ直ぐに走る。次の法隆寺は斑鳩町の中心駅で、ホーム2面3線になっているが、中線は使用されていない。駅名となっている法隆寺は同駅からはかなり離れたところにある。法隆寺を出てさらに真っ直ぐ進む。この辺りは天気がよければ左手に遠く法隆寺の五重塔を望むことができる。次の大和小泉から大和郡山市に入り、住宅地と田畑と金魚の飼育のための池を見ながら進む。大和小泉と郡山の間で近鉄橿原線がオーバークロスする。近鉄郡山とJR郡山はそれほど離れていないが、橿原線との交点に連絡駅ができれば乗換えが便利になる。郡山は2面2線の単純な配線の橋上舎駅で、大和郡山市役所や郡山城跡は近鉄郡山側にあり、近鉄の方が大和郡山市の中心駅になっている。郡山を出て、しばらく奈良盆地の広大な景色の中を進む。王寺−奈良間は全体的に変化のない車窓風景だが、かつて都が置かれていた奈良盆地の広さを実感できるところでもある。奈良市に入り、国道24号線がオーバークロスして、右手に若草山が見えてくると奈良は近い。左手に引き上げ線が見えてきて、右手から桜井線が近づき、国道308号線がオーバークロスして左にカーブすると奈良となる。
奈良はホーム3面6線の地上駅で、将来高架化が予定されており、現在高架工事が始まっている。駅本屋がある1,2番線ホームは行き止まり式の1番線から桜井線が発着し、2番線からは大和路線下り加茂方面からの直通電車が発着している。3,4番線は奈良発着の電車が発着しており、奈良線電車やJR難波行の普通電車が発着している。5番線は加茂方面直通電車が発着している。6番線は通常使用されていないようだ。奈良を出ると右手に伝統的な塔風の旧奈良駅舎を見ながら線路が収束する。旧奈良駅舎は高架工事のため使用を停止して移設工事を行い、将来は重要文化財として保存される。奈良を出てすぐに国道369号線がオーバークロスする。ここの地下には近鉄奈良線が走っており、交差点から東方にしばらく行ったところに近鉄奈良駅がある。奈良観光に関しては近鉄奈良駅の方が便利である。
大和路線は左にカーブして進み、国道24号線が近づいてきて並行して奈良市北部の新興地域を行く。この辺りは新しい住宅地と古墳群が同居しており、現代と古代が交わっている印象を受ける。このような景色の中を進み、小高い丘に入り、奈良電車区への線路を分岐してしばらく3〜4線状態で進んで、丘の上にある奈良電車区へ線路が分かれて行くと平城山となる。平城山は2面2線の橋上舎駅で、下りJR難波方面の線路は上り線よりも一段高い位置にある。さらにその上の丘陵地には奈良電車区が広がっているが、平城山のホームから奈良電車区は見えない。この辺りは左手に住宅地や研究施設などが広がり、京阪奈学研都市の東端になっている。平城山を出ると京奈和自動車道の木津ICなどを左に見ながら進み、奈良市から京都府木津町に入る。国道24号線と並行して進んで木津となる。木津はホーム2面4線で、1番線からは学研都市線が発着し、大和路線と奈良線電車は2,3番線を使用し、下り4番線は通常使用していない。
木津を出ると学研都市線が左に急カーブして離れていき、次いで奈良線が真っ直ぐ京都へ向かうため分かれて、大和路線は右にカーブして行く。木津を出ると単線になり、右に左にカーブが多くなる。鹿背山トンネルを抜けて木津町から加茂町に入る。加茂町に入ってからもしばらく山の中を進み、町が開けてくるとホーム2面3線の加茂となる。電化後しばらく経ってから加茂は2面3線の橋上舎駅に改造されて、中線の両側をホームが挟む構造になり、亀山方面への気動車との乗換えが便利になった。大和路線の愛称はここまででこれより先は非電化単線の関西線となる。
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